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魚を捌くならこの道具!より美味しく、楽しく調理する為に必要な包丁と調理器具一覧!

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皆さんは「魚を捌く」と聞いてどんなことを想像しますでしょうか?

「面倒だから料理に合わせて切ってある魚を買う」と言う方も多い事でしょう。また、「手が生臭くなるから触りたくない!」なんて声も聞こえてきそうです。それも間違いではありません。

しかし、例えば刺身用の柵になった身をお買いになった場合、どんな包丁をお使いでしょうか?

万能包丁で切って食べている方も多い事でしょう。ですがその包丁が切れない包丁だとしたら・・・

魚の旨みは半減してしまうってご存知でしょうか?

切れない包丁で魚の身を切ってしまうと、その断面は細胞が潰れて旨みは逃げ出してしまうのです。それでは魚を捌くにはどんな包丁が良いのでしょう。

ここではそんな皆様のお悩みを解決すべく、包丁や手に付いた臭い解消について解説していきます。

魚を捌くと言う動作


一口に「魚を捌く」と言いましても、様々な捌き方が有ります。
例えば、

  1. 鱗(ウロコ)を取る
  2. 腹を裂いて内臓を取る
  3. 頭を取る
  4. 三枚におろす
  5. 皮を剥ぐ
  6. おろしてある魚の柵を刺身にする
  7. 魚のアラを切る

ザックリと挙げてもこれだけの工程が必要となります。

焼き物でしたらウロコを取るだけで良いですが、刺身となるとこの殆どの工程を行う事になります。

ウロコを取る


殆どの魚にはウロコが有り、食べるにはまずコイツをどうにかしなければいけません。

アジなどの小魚でしたら、包丁の背でウロコを取る事が出来ますが、ウロコが大きい真鯛等となるととても包丁の背では取り切れません。そこで必要になるのがウロコ取りです。

「えっ?専用の道具が必要なの???」

ご心配なく。

魚を捌く頻度が多いのでしたら専用の道具は有る方が良いですが、たまにしか捌かないのでしたら代用品で賄えます。ペットボトルの蓋やカレースプーンでウロコはキレイに剥がせます。

ですので、専用の道具を購入せずともたまにしか捌かないのでしたら代用品で済ませましょう。

魚を捌くのに適した包丁の形状

次いで、魚を捌く為に適した包丁の形状を見て行きましょう。

包丁には大きく分けて「両刃」「片刃」の二種類があります。

「両刃」と言う物は、刃物の両面が研いである刃物で、一般的に使われているのがこの「両刃」の包丁になります。

利点としては

  1. どんな食材でも切りやすい
  2. 初心者にも使い易い
  3. 手入れが比較的楽

このような利点があるので一般家庭でも普及しています。しかし欠点もあります。

  1. 切れ味が悪い
  2. 何でも切れるが、魚には不向き

対して「片刃」は和包丁に見られる特徴ですが、その特徴は

  1. 切れ味が良い
  2. 食材により様々な形がある
  3. 魚を捌くのに特に適している

欠点は

  1. 食材により形状を選ぶ必要がある
  2. 手入れが比較的面倒

と言う事になります。

焼き物をする時に腹を出したりするだけでしたらどのような包丁を使っても問題ありませんが、三枚おろしなんかになるとちょっと面倒ですよね・・・

しかし考えてみてください。

魚をご自身で捌く事が出来れば料理の幅も格段に広がりますし、何より美味しく食べられ料理の腕が上がるとしたらどうでしょう?専用の包丁が欲しくなりませんか?

では、もう少し踏み入って魚を捌くのに適した包丁を見てみましょう。

魚を捌ける洋包丁


魚を捌くのには、中骨を断ち切ったりしなければいけませんのである程度の厚みも必要となります。洋包丁にも様々な種類が有りますが、それを踏まえて考えると、「牛刀」と呼ばれるものが適した形となります。

牛刀は「シェフナイフ」とも呼ばれ、特にフランス型の牛刀は、ある程度の厚みがあり刃渡り(刃の長さ)も有りますので、魚を下したり柵を刺身にする事も可能です。

一般家庭でしたら刃渡り20cm程の牛刀で十分かと思います。この位有れば、三枚おろしから刺身まで何とか対応できます。

しかし前記しましたように、「上手に魚を捌く」事に関しては幾つか難点があります。

特に三枚おろしをする時など、両刃包丁は骨に刃が引っ掛かり身が崩れやすく、中骨に身がたくさん残ってしまったりします。また、40cm以上の魚なら問題ないと思いますが、小さい魚は捌きにくいと言う欠点があります。

魚をきれいに捌ける和包丁(片刃包丁)


和包丁で三枚おろしやアラを断ち切ったりするのに一番使うのが「出刃包丁」です。出刃包丁は江戸時代に魚を捌く為に作られた包丁ですので説明すべくも無いのですが、

  1. 魚の骨を断ち切ったり、骨の硬い魚の頭を半分に割る事も出来る
  2. 魚を三枚におろす

等、魚を捌く為のほぼ全ての要素が出刃包丁で完結します。

1.に関しては、刃の厚みが有るので硬い骨にも対応できる。
2.に関しては、片面が平らなので骨に付いた身もきれいにおろすことが出来る。
と言う、まさに魚を捌く為に生まれてきた形状なのです。

サイズとしては、165mmの刃渡りでしたら殆どの魚に対応できると思います。ブリなどの大型魚をメインに捌くのでしたら、「身卸し出刃」と呼ばれる刃渡り240mmの長い物が適しています。

魚を捌くのに万能に見える出刃包丁ではありますが、皮剥いだり刺身となると刃の長さが足りませんし、刃が厚すぎます。
そこで必要となるのが「刺身包丁」となります。

美味しい刺身にするために必要な包丁


和包丁には刺身にするために専用の包丁が有ります。「刺身包丁」とか「柳刃包丁」と言う言葉を皆様も耳にした事は無いでしょうか。フグの刺身(テッサ)を省いては、全てこの刺身包丁で刺身にします。

使い方は、長い刃を元の部分(手元)から先端まで一方向に引くように切る事で、剃刀の刃で切ったように身の断面を潰す事無く旨みが抜けるのを最低限に留める事が出来ます。

ですので刃渡り(刃の長さ)が長く、出刃に比べて刃は薄く作られています。

一般的な包丁や牛刀で切った刺身と比べると一目瞭然で、断面が木目細かく見た目も美しくなり、食べた時の舌触りもシルクの様な感触となります。

柳刃包丁を更に薄くして弾力を持たせた物が、フグ刺専用の「フグ引き」と呼ばれる刃物になります。

使用するサイズですが、本職の方々は刃渡りが300mm(尺と呼ばれます)以上の長い物を好んで使います。と言いますのも、包丁の長さ一杯を使って切った方が断面が綺麗になり、その分味にも影響するからです。

とは言え、長い包丁を使うにはそれなりの熟練度も必要となります。

一般的なご家庭ではキッチンの奥行もあまり無いと思いますので、一般家庭で使用するには240mm程度が使い易く、刺身包丁としても十分に使用できる長さと言えるでしょう。

刺身包丁にも2種類あり、画像の上側の刃先が角ばっている物は関東型の「タコ引き」と言われる物で、画像下に写っている刃先がとがった形の物は関西型の「柳刃」と言われる刺身包丁です。

一般的に刺身包丁と言うと、画像下の柳刃を思い浮かべる方が多いと思います。

包丁の材質による切れ味の違い

ここまで洋包丁で万能な牛刀、和包丁で魚捌き専用の出刃包丁と柳刃包丁の3種の説明をしました。それでは材質についてはどうでしょう。意外と皆様が知らないのが、「材質による切れ味の違い」かと思われます。

刃物の材質には大きく分けて「ステンレス鋼」「炭素鋼」「セラミック」の3種類があります。

それぞれ長所も短所もありますので、その辺りをご説明します。

セラミック製の刃物


普及率はまだ少ないですが、セラミック製の刃物も有ります。

セラミック=陶器ですので、特徴としては

  1. 軽い
  2. 錆びない
  3. 耐摩耗性に優れている

と言う優れた面を持っており、軽いので「子供用包丁」として作られている物もこのタイプです。野菜やその他食材を切るには優れたセラミックですが、軽くて薄い製品が多いので、魚を1匹捌くには物足りない部分もあります。柵になった切り身の魚には向いているかもしれません。

ステンレス鋼の刃物

一般的に多く普及しているのがステンレス鋼の刃物です。
日本のご家庭のほぼ100%と言って良い程有るのではないでしょうか。
これほどまでに普及したステンレス鋼のメリットとは

  1. 安価で手に入る
  2. 手入れが楽
  3. 錆びに強い

と言う3つの要素が一番大きいのではないでしょうか。

100円均一ショップでも手に入りますし、中には数万円もする高級品まで有ります。今回のタイトル「魚を捌く」と言う点を考えますと、100均で販売されているステンレスの牛刀は却下となります。

同じステンレス鋼でも色々と有るので今回は割愛しますが、安い物は「弱い」と言う欠点がありますので、骨を切ったりするには難が有り切れ味も劣ります。少なくとも1万円前後のステンレス鋼刃物でしたら、十分に耐久性が有りますし切れ味も良いので問題ありません。

最近では和食の職人さんもステンレス刃物を使う時代になってきています。

ここでステンレス鋼の欠点も上げておきます。

  1. 切れなくなってからの手入れがし辛い
  2. 切れ味が劣る(炭素鋼に比べて)

手入れについてサビにくいのが最大の長所なのですが、切れ味の良いステンレス鋼は研ぐのが面倒だったりします。

ダマスカス鋼


ダマスカス鋼とは本来、古代インドで開発されたウーツ鋼と言う鋼材の事で、波目模様の美しい鋼材の事で、現在では芯材となる鋼材を他のステンレス系の鋼材で挟んで鍛錬した物の事を「ダマスカス鋼」と呼んでいます。

特徴としてはステンレス鋼とほぼ同じで、錆び難く使用する鋼材によってはかなり切れ味が良いのが特徴です。見た目の美しさから好んで使用する方が多い鋼材の一つでもあります。

炭素鋼の刃物

炭素鋼と言っても大きく分けて「黄鋼」「白鋼」「青鋼」など有るのですが、今回は細かい説明は割愛します。
安い順に並べたと思ってください。

炭素鋼の特徴は

  1. 切れ味が良い
  2. 慣れれば手入れがしやすく一生物

この2点が最大の特徴とも言えます。同じ価格帯でしたら、間違いなくステンレス鋼よりも炭素鋼の方が良く切れます。

ただ炭素鋼がなぜここまで衰退してしまったのかと言うと、錆びやすいと言うデメリットが一番大きかったのではないかと思います。

使用してそのまま置いておくと物の数分で錆が浮いてきますので、使用後は直ぐに洗って乾燥させる必要があります。昭和後期になるとステンレス鋼の普及により安価に生産できるようになった為、ステンレスの刃物も現在の様に普及していったわけです。

しかしその切れ味は特筆するものがあり、日本料理の職人さんたちが炭素鋼の和包丁を使用している方が占めているのがその証でもあります。

炭素鋼の和包丁の作り方は、鋼材を赤く熱して何度も叩きながら鍛錬して作られます。同じ鍛造して作られる和包丁でも、柔らかい鉄と硬い鉄を合わせて作る霞(合わせ)と、一つの鋼から作られる本焼きと言う物が有ります。

霞包丁(合わせ)


炭素鋼の鍛造刃物の欠点として「脆い」と言う特徴があり、硬い素材だけで包丁を作ると、切れ味は良いのですがぶつけただけで折れてしまうと言う、言葉通りの諸刃の剣となってしまいます。

その「脆い」と言う欠点を補う為、刃の部分には硬い鋼材、峰の部分には柔らかい鋼材を合わせて作られたのがと言われる合わせ包丁となります。一般的に普及している和包丁がこのタイプとなります。

鋼材により価格は3,000円程(黄鋼)から有りますが、切れ味と長切れ(切れ味の持続)を考慮すると、価格的には2万円前後の白鋼か青鋼が良いかと思います。

但し3,000円程の和包丁でも、しっかりと研ぐ事が出来れば一般家庭で使用するには十分な切れ味が有ります。

本焼き


一方の本焼き包丁は合わせ刃物とは根本的に作り方が異なり、1つの鋼を鍛錬して伸ばして成形し、硬い刃の部分と柔らかい峰の部分を作る為に「土取り」と言う工程で、硬い刃の部分には薄く、それ以外の部分には厚く土を盛り、それを高温で焼いて一気に水や油で冷やす事で柔らかくしなやかな峰でいて硬く切れ味の良い刃を同時に作る技法になります。

これは古来より日本刀を鍛錬する技術と全く同じ技法で、この水本焼きの技術を持った鍛冶職人さんは現在の日本でも数名しかいません。本焼きの刃物には「土取り」時に置いた土の形に美しい波紋が現れ、見た目の美しさと共にその切れ味は他の刃物とは一線を引く超一級品となります。

同じ本焼きでも「水本焼き」と「油本焼き」が有り、技術的に難しい水本焼きの方が高価となります。金額も他の包丁の価格から一気に跳ね上がり、安い物でも8万円以上はします。

玉鋼

和包丁の鋼材を語る上で外せないのが「玉鋼」でしょう。玉鋼は現在、島根県の出雲に有る公益財団法人日本美術刀剣保存協会が運営する「日刀保たたら」でしか作られていません。

ですので現在この玉鋼で作られているのは、美術品として作られる日本刀が殆どですが、玉鋼でも日本刀には使用できない質の落ちる部分で、僅かではありますが和包丁が作られています。

質が落ちるとは言え、玉鋼で作られた和包丁はとても切れ味が良く、愛好家も数多く存在します。実用品と言うよりはコレクションと言った傾向も強いですが、未だ根強い人気が有ります。

包丁の手入れ


購入した包丁は、使い続ければいつかは切れなくなってきます。切れない包丁で食材を切るのは、食材が美味しくなくなるばかりか余計な力を使うので危険でもあります。

一般的な安価なステンレスの万能包丁でしたら簡易シャープナーを使えば一時的に切れ味が戻った気になりますが、簡易シャープナーは刃にギザギザのノコギリ刃を付けているようなものですので、切れ味が戻るのは一時的です。

出来れば砥石を使ってメンテナンスを行うのが最良です。砥石も荒砥石から超仕上げ砥石まで様々ありますが、一般的なご家庭でしたら1000番の砥石と3000番砥石が両面についているコンビ砥石で十分かと思います。

高価な炭素鋼をお使いでしたら、8000番~12000番の超仕上げ砥石も有った方が良いです。ご自身で研ぐ事が出来ないのでしたら、刃物屋さんに持って行けば購入当時の切れ味にしてくれます。

何れにしても、刃物は切れ味を保つことが美味しい料理に繋がりますので、出来ましたらご自身で研げるように安い刃物を使って練習されることをお勧めします。

手に付いた魚の臭いを簡単に取る方法


魚を捌くのに抵抗がある方の中で、「手に付いた魚臭いのが取れないのが嫌!」と言う方も多いですよね! かく言う私も、釣りもしますし魚は自分で捌きますので以前はこの匂いに悩まされていました。

実はこのイヤな匂い、簡単に取る方法が有るのです。 ステンレスソープと言う石鹸形のステンレスが有りまして、コイツで手擦りながら水洗いするだけであら不思議! ものの数秒で見事に匂いが落ちてしまうのです。

わざわざステンレスソープを購入しなくても、ステンレスのスプーンなどでも効果がありますよ! 一度お試しになってみてください。

まとめ

「結局自分がどの包丁を使えば良いのか?」
簡単に申し上げますと以下の事を念頭に置けば良いと思います。

  1. たまにしか魚を捌かない
  2. 手入れが面倒
  3. 万能的に使いたい

ステンレスの牛刀(シェフナイフ)をお勧めします


  1. 結構な頻度で魚を捌く
  2. 釣りが趣味
  3. 美味しい料理にして魚が食べたい
  4. でも手入れは面倒

ステンレス鋼の出刃包丁と柳刃包丁の2本をお勧めします


  1. 本気で魚を捌きたい
  2. 魚に対する愛情が有る
  3. 道具に対する愛着も有る

炭素鋼(白鋼か青鋼)の出刃包丁と柳刃包丁の2本をお勧めします


  1. 魚を捌く所を他人にも披露したい
  2. 魚を捌く事が好きでたまらない
  3. 金銭的な余裕もある

水本焼きで尺(30cm)以上の柳刃と水本焼きの出刃、ついでに身卸しもお勧めします。

以上、細かく言いますともっと説明したい部分は有るのですが、これから包丁を選ぼうと言う方の為のご参考にはなったかとは思います。
せっかくの美味しい食材、ご自身の使い道に合った包丁をお選びになって美味しく調理してくださいね。

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