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ヤマメから成長?!婚姻色が特徴的なサクラマスの生態、食べ方までを紹介

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サクラマスの分類と学名

サクラマスはサケ目サケ科に属する魚です。学術名は、Oncorhynchus masou masou。

サクラマスの名前の由来

サクラマスは通称ホンマスやマスと呼ばれ親しまれています。名前の由来は諸説ありますが、桜が咲く春の時期に、体色が婚姻色に変わることからサクラマスと言われています。

地方名

山形では「ユキシロマス」、岩手では「ママス」と呼ばれます。その他、「ギンマス」「サキベ」「イチャニウ」「チュキチャヌイ」と呼ばれることもあります。

基本情報

昔から、鱒(マス)と言えばサクラマスのことを指し、「本鱒(ホンマス)」と呼ばれることも多い魚です。サクラマスにはいくつかの亜種がおり、琵琶湖のビワマス、南日本・西日本のサツキマス、台湾のタイワンマスなどがいます。

春に産卵期を迎えるサクラマスは、同時期に体色が婚姻色になります。春の象徴でもある、桜と同じように身をピンクに染めることから山形県では春告魚とされています。また、古くから春のお祭りにお祝い事としてサクラマスを食べていた山形県は、平成4年3月にサクラマスを県のシンボルの魚としてに制定しました。

近年は、ダムの建設によってサクラマスが降海、遡上ができなくなり個体数が減少傾向にあります。水質汚濁や河床の侵食対策により生息場所が減少しているのも起因していると言われています。

サクラマスの特徴・生活史

サクラマスには降海型と陸封型の2種類があり、生息場所や見た目も大きく異なります。

ヤマメが海に出てスモルト化(銀化)した魚がサクラマス!?

ヤマメもサクラマスも幼魚期の1~2年は河川で過ごす同じ魚でこの時点ではどちらがサクラマスとなるかはわからない、同じ魚です。この頃の体の側面には暗青色で小判型の斑紋が数個並んでいる。

この模様はパーマークと呼ばれますが、一部の個体は体長が10~15cm程度に成長すると降海し、海に下る前にはパーマークは消え、体の色が銀色に変わります

この変化を「スモルト」「銀化」と呼びます。成魚になるまで体の色は銀色ですが、繁殖期になると今度は川を遡上し、桃色の婚姻色が現れます。

冷水域に生息しており、北海道や東北などの緯度高く寒冷な地域では降海型が多いようです。中部より南の緯度が低く比較的暖かい地域では、標高の高い冷水域に陸封型が生息する傾向があります。

降海型は、海に下ってから1年ほどで成熟し、また生まれた川に帰りますが、どうやって生まれた川に戻ることができるかはいまだに謎です。ちなみに、海遊範囲はオホーツク海付近までとされています。

一方、陸封型(河川残留型)は成熟してもパーマークが残るのが通常の個体ですが、一般的な陸封型の個体よりも大きく成長し、パーマークが無くなって降海型と同じ外見になる個体もあります。このような個体は「銀化ヤマメ」と呼ばれます。

サクラマスの産卵

サクラマスは4~6月頃に川を遡上し、9~10月頃に産卵を行います。メスが体内に持つ卵の数は約4000個、産卵床を水通しの良い砂のある場所に形成し、粘着性は無い卵を産みます。

降海型のサクラマスは産卵活動を行うと死亡する一方、陸封型のヤマメは死亡せず、翌年に2回目の産卵を行って死亡します。

サクラマスの釣り時期と餌

サクラマスの旬は春。釣りに適しているのは、4月下旬から6月頃です。

サクラマスの漁獲法

沿岸漁業においては、ますひき釣り、刺し網、一本釣りで漁獲されます。その他、河川の河口付近で遡上してくるサクラマスを狙う小型定置網漁、遡上中を狙う渡し網漁、ヤナなどでも漁獲。

サクラマスは産卵期に入ると餌を食べなくなります。そのため、釣り難易度が非常に高い魚です。しかし、時にルアーに興味を持ち、勢いよく引いてくることもあります。タイミングを見計らって高級魚サクラマスを釣り上げましょう。

河川では主に落下昆虫や水生昆虫を捕食しますが、底性生物やプランクトンも。海洋では魚食性であり、イカナゴやイワシなどの小魚やプランクトンを捕食します。

サクラマスの食材情報

サクラマスの身はピンク色で脂が十分にのった上質な食材です。ヤマメの2倍の脂肪率を誇るサクラマスの脂は甘みがあり、それでいてさっぱりといただけます。

栄養素

サクラマスの身はサケに似たサーモンピンクですが、このピンク色はサケと同様に、アスタキサンチンの色素。アスタキサンチンは非常に抗酸化力が強く、老化防止に効果が期待できます。

サクラマスに含まれるDHAは脳を活性化させる効果があり、学習能力・記憶能力の向上に役立つとされています。また、EPAは血液をサラサラにする効果があることから、血栓予防にも期待できる優秀な栄養素です。

このDHAとEPAはどちらも血中中性脂肪を低下してくれる作用があると言われています。どちらも摂取できるサクラマスは、美味しいだけではなく体にもよい食材と言えるでしょう。

サクラマスの代表的な料理

脂肪を蓄えたサクラマスの身は、甘みがあり、お刺身から様々な郷土料理に使用されています。サクラマスはサケと似たような味わいで、サケと同様の調理法で食べることができますが、白みそとみりんを合わせてサクラマスを漬け込んだ西京漬けが特に美味とされています。

刺身でサクラマスの脂を楽しもう!

ルイベ

サクラマスを刺身で食べたことがある人は口を揃えて、サクラマスを刺身で食べて欲しいと言います。サクラマスの刺身は醤油につけると脂が醤油の中で花を咲かせます。甘みとともに上質な脂が口の中で広がり、食べたものを魅了する一品。ぜひ、お刺身で食べていただきたい。

しかし、サクラマスには必ずと言っていいほど、アニサキスがいます。お酢やわさび、アルコールなどでは死滅しないアニサキスを全く対策なしで食べるのは危険です。

冷凍でアニサキス対策!

刺身で食べる場合は、冷凍でアニサキス対策をしましょう。厚生労働省が推奨しているのが-20℃で24時間の冷凍保存です。家庭用の冷凍庫の設定温度を確認して、適切な時間を冷凍保存してください。-18℃の場合は、48時間以上冷蔵保存しましょう。

▼アニサキスの対処法はこちら

サクラマスの冷凍保存は古くから利用されているアニサキス対策です。そのため、冷凍保存を活用して、半解凍の状態で食べるルイベという食べ方もオススメです。半解凍のため、刺身の食感が変わり、ひんやりといただくルイベもサクラマスの楽しみ方の一つです。

きのこと一緒にホイル焼き!

サクラマス ホイル焼き

サケで定番のホイル焼きを贅沢にサクラマスで作りましょう。アルミホイルに切り身を乗せて、きのこ類と一緒に包んで焼きます。アルミホイルを開けると、薄ピンクのサクラマスが顔を覗かせ、キノコの豊かな香りが食欲を刺激してくれます。サクラマスの旨味とキノコの旨味が交わり最高のソースが完成。

用意する材料

材料 2人前
サクラマス切り身 2切れ
えのき 適量
玉ねぎ 4分の1
適量
胡椒 適量
適量
Point!

えのき以外にもエリンギやしめじなどのキノコ類を追加するとより、複雑なキノコの旨味を感じることができます。

作り方

      1,サクラマスの切り身両面に塩コショウをまぶし、下味をつけます。
      2,アルミホイルの上に、玉ねぎを引き、その上に切り身を乗せます。切り身の上とサイドにキノコ類を置き、アルミホイルを閉じます。最後に、蒸すイメージでお酒を適量加えます。
    Point!

    アルミホイルは具材を包んだ時に、しっかりと口を閉じれるほどの大きさを用意します。

    Point!

    玉ねぎを下に引くことで切り身が焦げるのを防止できます。また、玉ねぎがサクラマスやキノコから出た旨味を吸ってくれるので一石二鳥。

      3,フライパンに5mm程度の深さで水を加え、よく口を閉じたアルミオイルをフライパンの上に置き、中火で5〜10分ほど焼きます。
      4,お皿に盛りつけたら完成です。食べる時に中を開けるようにしましょう。

そのままいただいても十分な旨味を感じることができますが、お醤油を少し垂らしたら、より美味しくいただけます。熱々のうちにいただいて、サクラマスとキノコを堪能してください。

サクラマスで彩りカルパッチョ

カルパッチョ

刺身同様、必ず-20℃で24時間以上の冷凍処理でアニサキス対策をしたものを使用してください。

カルパッチョは生の魚を薄くスライスし、オリーブオイルやソースをかけていただくイタリア料理です。家庭用の包丁で生魚を薄くスライスするのは至難の技。せっかく冷凍しているの全解凍する前に薄くスライスすることをおすすめします。

用意する材料

材料 2人前
サクラマス切り身 2切れ
玉ねぎ 1/2個
オリーブオイル 大さじ2
お酢 適量
レモン汁 適量
適量
胡椒 適量

作り方

      1,玉ねぎをスライスし、水にさらしておきます。玉ねぎの辛味成分が抜け、生でも美味しく食べることができます。
      2,オリーブオイルにお酢、レモン汁、塩、胡椒を加えます。ここで味見をして徐々に調味料を足して、自分好みの味に仕上げましょう。
    Point!

    ここでポン酢やめんつゆなどを入れると和風な味わいになります。

      3,半解凍したサクラマスを薄くスライスし、ドレッシングと合わせて盛りつけます。
      4,にんにくの香りを加えたい場合は、お皿ににんにくを軽くこすります。こうすることでカルパッチョにもにんにくの匂いが移り、ほのかな香りがアクセントになります。

テーブルに一皿あるだけで、花のあるカルパッチョ。口にするとサクラマスの甘みとレモンの酸味が合間って爽やかな味わいです。ドレッシングに工夫すれば自家製カルパッチョの完成。

ぜひ、サクラマスを使って食卓を彩ってみてください。

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